こんにちは。看護師・アロマセラピー講師のたけださなえです。
さて、「精油」とは、植物のどこから採れるのでしょう?
花でしょうか?
葉っぱでしょうか?
実は、ラベンダーは花と葉、ローズは花、といったように植物によって採取される部位は異なります。
抽出の部位は
・花
・花と葉
・果皮
・葉と実
・葉
・実や種
・木
・樹脂
実に様々な部位から採取されます。
また、採れる部位によって、それぞれ性質や特徴が違うなど、知れば知るほど奥深く面白いのが精油の世界。
今回は、重めの甘い香りで私たちをサポートしてくれる「樹脂」の精油、ベンゾインについてお話したいと思います。
樹脂の精油の基礎知識
樹脂の精油は香りが長く続く、いわゆるミドル~ベース、ベースと呼ばれる香りの精油です。代表的な精油はフランキンセンスや今回ご紹介するベンゾインです。重めで甘い、心を落ち着かせてくれる香りです。
植物を傷つけると、樹脂がまるで血液のように出てきますよね。樹脂の精油は「傷」「循環」「血液」といったキーワードに関する働きを持っています。
ベンゾインも切り傷のケアに使われてきた歴史を持っています。また、体だけではなく心の傷もサポートしてくれる香りでもあるんですよ。
話はガラッと変わるのですが、皆さんは何かに夢中になったり、仕事に集中して痛みを忘れた経験はありますか?
痛みの強さによりますが、心の状態によって痛みの感じ方は変わります。
たとえば、「イライラしている時に、満員電車で足を踏まれる痛み」と、「ずっと行きたかった大好きな人のライブを見ている時に足を踏まれる痛み」。
同じように混雑していて、同じように踏まれても痛みの感じ方は違うはず。同じ人であっても、その時の状態によって痛みの閾値、痛みの感じ方は変わるものです。
ベンゾインは痛みに強い?
精油が痛みについてサポートする仕方は様々ですが、ベンゾインの場合は痛みの感じ方に対してサポートしてくれます。痛みに対して感じ方が鈍くなる、というと少し言い方が強いかもしれませんが、痛みに過敏に反応しない状態に導いてくれます。
また、副交感神経を優位にし、血液の循環も促されます。痛みに敏感になっていることや、循環が悪いことが生理痛に影響することがありますので、生理痛でお悩みの方にオススメの精油です。
傷をいやしてくれる甘く安らかな香り
ベンゾインの特徴的な香りの成分は「バニリン」。
そう、その名の通りバニラの甘い香りです。体の傷も、心の傷も癒す少し重めの落ち着く甘い香り。嗅いだ瞬間に、一番安心できる場所に帰ってきたような安心感と、幸せな気持ちを感じさせてくれる香りです。樹脂の精油はデフューザーを詰まらせてしまうことがあります。マグカップに垂らすなどして楽しんでくださいね。
ちなみにベンゾインの別名は安息香。安らかな息の香りと書きます。その名の通り呼吸器のトラブルにとても役立つ精油です。今の季節ですと花粉症でお悩みの方も多いのではないかと思います。私も昔は花粉症がひどかったのですが、鼻が詰まっていて口呼吸のせいか、朝起きると喉が痛くて、痛くて。そんな喉が傷むときにも活用したい精油です。
よし!これからバリっと頑張るぞ!というときよりは、少しのんびりしたいリラックスタイムが似合う、じんわり幸せな気持ちになれて癒される香りです。
休日の午前中、少しゆったりできる時とか。
普通の日でも朝のバタバタが終わってひと呼吸の時とか。
明日は休み、の夜とか。
温かい好きな飲み物と、一粒のチョコレート。チョコレートは、わざわざお皿に乗せたりして(笑)ベンゾインをゆっくり楽しむ。もう、最高ですね!
私は、やりたくない家事をする前など5分、10分こんな時間を作る時があります(笑)YouTubeでカフェBGMを流しながら。
自分で自分の毎日を演出するなんて、手間が増えて面倒な気もしますが、自分がご機嫌でいる時間は確実に増えます。忙しい時ほど、そんなことをする気持ちになれないときほどオススメです。ぜひ、お試しくださいね。
〈注意事項〉
・集中したいときは使用を控えましょう。