布ナプキンを使うなら、日頃のお洗濯はマストです。
でも、洗剤は何を使えばいいのか、きちんと経血汚れが落とせるのか、布ナプの洗濯は疑問だらけですよね。

調べると、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸などいろいろ出てきますが、布ナプキンの洗濯に最適な洗剤とは何なのでしょう? 今回、セスキ炭酸ソーダでの汚れ落ち実験もしてみました!「本当に血液汚れが落ちるの?」と不安な方はぜひチェックしてみてくださいね。

よく聞く「セスキ炭酸ソーダ」ってどんな洗剤なの?重曹じゃだめ?

A. 重曹でも構いませんが、最適なのはセスキ炭酸ソーダです。汚れ落ちもよく、お肌への刺激も抑えられるので、布ナプキンの洗濯におすすめです。

布ナプキンを販売しているお店でよく見かけるセスキ炭酸ソーダ「アルカリウォッシュ」という名称で販売されているものもあります。今は、ドラックストアやホームセンターでも販売しているところが増えていますよね。

セスキ炭酸ソーダとは、弱アルカリ性の洗剤で、重曹炭酸ソーダの中間の成分です。

セスキ炭酸ソーダも重曹も、炭酸ソーダもすべてアルカリ性の天然の洗剤で、皮脂汚れや血液汚れ、油汚れなどの酸性の汚れを落とすのに適しています。また、どれも無機質で、環境にやさしい洗剤でもあるんですよ。

「じゃあ重曹でも炭酸ソーダでもよいのでは?」と思いますよね。
なぜ、このセスキ炭酸ソーダが布ナプキンの洗濯におススメなのでしょう?
さっそく、重曹、炭酸ソーダと比較しながら見ていきましょう。

 

重曹は洗浄力が少し弱め、炭酸ソーダはお肌には強すぎる

上はpH値を表した表で、その水溶液が酸性なのか、アルカリ性なのかを示しています。

■重曹
pHが高ければ高いほどアルカリ性に傾いているということになりますが、見てのとおり重曹は、pHが低め。セスキ炭酸ソーダに比べると水に溶けにくく、洗浄力も少し劣ります。一方研磨力は断トツなので、お鍋のコゲ落としなどにはピッタリです。

■炭酸ソーダ
洗浄効果は高いものの、pHが高いので、肌への刺激が強すぎる恐れがあります。使用する際は、必ずゴム手袋をつけてくださいね。セスキ炭酸ソーダは炭酸ソーダほど強くはありませんので、短時間なら基本的にゴム手袋は不要です。家中の大掃除などで長時間使用する時などは、ゴム手袋の着用をおススメします。

■セスキ炭酸ソーダ
水によく溶けるので、つけ置きをする布ナプキンの洗濯にはピッタリ。汚れ落ちも炭酸ソーダに劣りません。
肌への刺激も抑えられるので、布ナプキンの洗濯におススメ!なんですね。

アルカリウォッシュをチェックしてみる。

 

 

セスキ炭酸ソーダは、実はとっても万能!油汚れにも強いので、衣類の洗濯以外に掃除用洗剤としても使えます。

例えば、キッチンの油汚れ。

セスキ炭酸ソーダを水に溶かし、スプレーボトルなどに入れて常備しておくと便利ですよ。油汚れにシュッとひと吹きして、スポンジでこするとスルッとキレイに汚れが落ちます。換気扇の羽根の掃除などにも良いですよ。

※洗剤を使用したあとはクリームで保湿を
アルカリ性の洗剤が手に付いた時に、ぬるっとする感触を感じることはありませんか?ぬるっと感は、手のタンパク質がアルカリ成分で中和され、角質が溶かされることによって起きます。手荒れをしがちな方や敏感肌の方は、より皮膚の油分を落とすことになりますので、使用後は手をしっかり洗って、クリームなどでしっかり保湿してあげてくださいね。

 

布ナプキンの洗濯に柔軟剤は使ってはダメと聞いたけど、それはなぜ?

A.使用してもよいですが、布ナプキンの吸収力を下げることがあります。

布ナプキンを販売している専門ショップや、付属の説明書などには、「布ナプキンの洗濯には柔軟剤を使用しないでください」、「柔軟剤の使用はおススメしません」などと書かれていることがあります。

一体なぜなのでしょう?

布ナプキンのお肌に触れる側の生地(経血を吸収する生地)は、肌への負担を軽くするために、無漂白のものを使用していることが多いものです。

新しい布ナプキンを初めて使用する時、「予洗いをしてください」と説明があることはありませんか?それは、無漂白ゆえ綿本来の油分が残っていて、そのまま使用すると経血をはじくことがあるから。洗うことで、油分が落ちて吸収力が高まり、経血をはじくこともなくなります。

柔軟剤を使うと同じようなことが起こる可能性があります。柔軟剤の成分が繊維の表面をコートして薄い膜で覆うため、経血をはじいてしまう事があるのです。そのため、使う事をおすすめしない専門ショップが多いというわけなのです。

とはいえ、「柔軟剤を使用しても、吸収力に大幅な違いを感じなかった」という声もよく聞きます。
好みの問題になりますが、「柔軟剤でふわふわの布ナプキンにしたい!」という方や、「他の洗濯物と一緒に洗濯機で洗うので柔軟剤を使いたい」という場合は、使用しても問題ありません。

※布ナプキンの予洗いは、水で洗うだけでもOKです。よく乾かしてから使ってくださいね。

「柔軟剤を使わず柔らかくできないの?」そんな方にはクエン酸の洗剤がおススメ!

なかには「デリケートな肌に直接身に着ける布ナプキンだから、界面活性剤の入った柔軟剤は使いたくないな……」と思う方もいらっしゃるでしょう。そんな方におススメなのが【クエン酸】の洗剤です。

洗濯物にアルカリ成分が残っていると、乾かした後の肌触りがゴワゴワに感じます。
そんなアルカリ成分を中和させてくれる頼もしい味方が、酸性であるクエン酸の洗剤なのです。

クエン酸は、柑橘系のくだものに含まれるすっぱい成分。酸性のクエン酸を柔軟剤代わりに使うと、洗濯物のアルカリ成分を中和して衣類がフワフワに仕上がります

洗濯機で洗う場合は、すすぎの水がきれいになったら、水30Lに対して小さじ1杯程度を加えて、洗濯機を回し、そのあと脱水します。
布ナプキンだけでなく、他の衣類にももちろん使えますよ。
また、クエン酸の洗剤自体に香りはありませんので、柔軟剤のニオイが苦手…という方にも、おススメです。

クエン酸は、除菌・消臭効果もあるので、なかなか取れない嫌なニオイが付いてしまった洗濯物にもピッタリ。生乾きの嫌なニオイも消してくれます。
浴室やトイレ、洗濯漕の掃除にも使えます。

※洗濯・掃除用のクエン酸は、食用とは精製純度が違い、不純物が含まれています。食用を洗濯に使うのはOKですが、洗濯用を食用に使うのは避けてくださいね。

 

布ナプキンの洗濯に、他の洗濯物で使っている洗剤を使ってもいい?

A.使用してもOKですが、布ナプキンの風合いが損なわれるかも……。

「洗濯のためにたくさん洗剤を揃えるのは大変だな~、家にある普通の洗剤で洗えないかな」と思う方もいるでしょう。

家庭にある合成洗剤を使ってお洗濯しても構いません。汚れが落ちていれば大丈夫です。
ですが、布ナプキンには、オーガニックコットンやオーガニックリネンなどを使用して風合いや肌触りがやさしいものがたくさんあります。
合成洗剤に含まれる蛍光増白剤や、塩素系の漂白剤などを使う事で、その風合いなどが損なわれることがあるので要注意です。

ご自宅にランジェリー専用の洗濯石けんやベビーの衣類用洗剤があれば、それらを布ナプキンの洗濯に用いてみるのはいかがでしょう。
下着・肌着専用の洗剤は、風合いや肌触りを保ちながら汚れを落としてくれるものや、重曹やクエン酸といった天然成分で作られているものもあります。洗剤の成分が気になる方は、成分表を確認してみて下さいね。

たくさん洗剤を揃えなくても布ナプキンのお洗濯はできますが、セスキ炭酸ソーダやクエン酸の洗剤などは、色々な衣類の洗濯・家中の掃除に使えるのであると便利ですよ。また、ほんの少しの量でも威力を発揮してくれます。

 

※布ナプキンのひどい汚れには、アルカリ性の洗剤での浸け置きが一番。それでも落ちない時は、酸素系の漂白剤を水に溶かしたものに浸け置きしてみてください。塩素系のような独特の鼻にツンとくるニオイもなく、色柄ものにも使えます。

酸素系漂白剤をチェックしてみる

 

セスキ炭酸ソーダで実験!汚れが落ちるかテストしてみました!

セスキ炭酸ソーダの実力はいかほど!? 実際に布ナプキンの汚れを、セスキ炭酸ソーダで落とせるのか実験してみました!

1.まずは血液の代わりに、同じたんぱく質が主成分の「大豆プロテイン」に絵の具で色をつけたものを準備。これを血液に見たて、布ナプキンに付けていきます。

2.布ナプキンに染み込ませた後1時間ほど放置し、そのあと流水で汚れを押し出すように洗います。だいたいの汚れが取れたら、セスキ炭酸ソーダを溶かした水につけ置きしていきます。

3.1日ほどつけ置きしてから、水洗いして乾かしてみました。

4.こんなにキレイに!もちろん本当の血液ではないですし、布ナプキンの使用時間などによっても汚れ落ちは違ってきますが、セスキ炭酸ソーダだけでもこんなにキレイに落ちます。

こちらの左の写真は、セスキ炭酸ソーダだけで汚れが落ちなかった布ナプキンです。こんなときは、酸素系漂白剤を溶かした水がおすすめ。酸素系漂白剤を溶かした水につけ置きし、乾かした後は右の写真のようにすっかりキレイになりました!

布ナプキンをキレイに洗うコツは、つけ置き前の押し洗い。これだけでもかなり汚れが落ちます。

また、使用後から洗うまでの時間が長くなる場合は、小さなスプレーボトルにセスキ炭酸ソーダを溶かした水を入れておいて、取り換える時に汚れに拭きかけておくのもオススメ。こうすることで、血液が乾きにくくなり、押し洗いがしやすくなります。

セスキ炭酸スプレーの作り方について詳しくはこちら
▽布ナプキンの洗濯がラクになる!セスキ炭酸スプレーの作り方

ホントにアルカリウォッシュ(セスキ炭酸ソーダ)で汚れが落ちるのか!?実験の全貌はコチラ

 

 

まずはセスキ炭酸ソーダの威力を知りたい!

大きいサイズを購入する前に、とりあえず一度試してみたい!

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布ナプキンのつけ置きなら、水1.5Lに約10g程度を入れて混ぜるだけ。程度約5回分の洗濯に使えます。キッチン・換気扇の油汚れや、ワイシャツやブラウスの皮脂汚れなどもスッキリ。

コスパが良く、布ナプキン以外の洗濯や掃除にも使える万能なセスキ炭酸ソーダ。まずは少ない量から試してみませんか?