こんにちは。看護師・アロマセラピー講師のたけださなえです。

これまで、女性におすすめ のアロマ情報をお届けしてきましたが、お好みの香りは見つかりましたでしょうか?アロマのある生活はいかがでしょうか?

今回は、少し女性のお悩みのお話から離れて、アロマセラピーを始めるときにぶつかりがちな「壁」のお話をしたいと思います。

その壁とは、ずばり「家族やパートナーがアロマが苦手、アロマ嫌い」
私のお客様でも、「家族があまり香りを好きではないようでね……。そんな時にお勧めの香りって何ですか?」と、おっしゃる方が時々いらっしゃいます。

空間を共有する家族がストレスに感じてしまうのでは、自分も心から楽しめませんよね。
さて、どうしたらよいのでしょう。 

実はそのアロマ、香りが濃すぎるのかも? 

精油の香りは、体調や気持ちの状態によっても快・不快の感じ方が変わることがあります。ですが、お悩みの方にお話をお伺いすると、どうやら濃い香りで使っている方が多いようです。

芳香浴としてアロマオイルを空間に使う時、最初は香りを感じますが、おそらくすぐに香りを感じなくなるのではないでしょうか。

そのとき「香りを感じなくなった」からといってアロマオイルを足している方もいるかもしれません。しかし、その数滴が香りが『濃すぎる』原因になっている可能性も……。

なぜなら、香りを感じなくなるのは、香りが消えてしまったわけではなく、鼻が順応した結果なのです。芳香成分は実はきちんと空気中に存在しています。

ずっと香りを感じ続けることはありませんが、ふっと動いた時や、他のお部屋へ移動して戻ってきた時などふわっとやさしく香りを感じられるはず。そのくらいのやさしい香りであれば、どんな方でも不快にならずに楽しめると思います。

 
「濃すぎない香り」ってどのくらいの量?目安は?

芳香浴の時の精油は最大で6滴程度。ですが、濃厚な香りであれば1滴や2滴でも十分香りが楽しめます

最初は物足りないな、と思うかもしれませんし、もっとずっと香りを感じていたい!と思うかもしれません。私も、精油の瓶など何回も嗅いでいたい!と常日頃思っています(笑)

ですが、実際に長時間強い香りを感じていると、香りが心地よく感じられなくなってきてしまうもの。香りの情報が頭に届く時間は一秒もかかりません。また、香りを感じている間だけ精油の効果が働いているわけではありませんのでご安心くださいね。

香りの変化を楽しもう

まずは香りを使った瞬間の鮮烈な香りを感じてください。その後香りは弱まりながら、少しずつ、香りの雰囲気を変えていきます。その変化も楽しんでみてください。

万人に好かれるアロマオイル(精油)は柑橘系

精油の種類によっても、受け入れやすいものと、そうでないものがあるかと思います。
私のサロンで使用していて、老若男女問わず好きな方が多いなあ、と感じる香りは柑橘系の香りです。
柑橘系の、ベルガモット、オレンジ・スイート、レモン、グレープフルーツなどは好きな方が多い香りです。また、日常的に馴染みのあるペパーミントやヒノキなども人気があります。

オレンジやレモン、グレープフルーツは、果実の皮をむいた時のようなフレッシュな香りですし、ベルガモットも紅茶のフレーバー。馴染みのあるよい香りです。

まずはこのあたりの香りからスタートすると、ご家族の方も受け入れやすいのではないでしょうか。

柑橘系は24時間、いつでも使える

柑橘系は元気のでる香り、というイメージがあるかもしれません。

もちろん、元気になりたいときにもオススメですが、夜寝る前に使えないわけではありません。オレンジ・スイートやベルガモットは眠れないときにもよく使う香りです。不安な気持ちが強くて眠れない……。そんなときは寝る前に香りを楽しんだり、夜のお風呂の時に使ってみると助けになるかもしれません。

家族みんなで上手に使うために

家族の風景

柑橘系の精油の多くは光毒性、という特徴を持っています。光毒性とは精油を肌につけて紫外線に当たるとで起こる皮膚の炎症とことです。

特にベルガモットは注意が必要な精油です。肌に使いたいときは、お肌につけた後、12時間は日光浴などしないこと、UVケアはしっかりすること。もしくは、光毒性を引き起こす成分を除いた製品もありますので、そちらを選んでお使いください。

また、柑橘系の精油は皮膚に刺激を与えることがありますので、お風呂で使う時は少ない量からお楽しみくださいね。

お気に入りを見つけるコツは「少量から」

香りに慣れてきたら、お花の香りを加えてみたり、ちょっとスパイシーな香りを合わせてみたり、どんどんバリエーションを広げていけると思います。

持っているけど、香りが強くて個性的で使いこなせないなあ、と思う香りがありましたら、一度普段よりぐっと少ない量で使ってみてください。

案外、その香りは優しくて、あなたや家族を癒してくれる存在……かもしれません。
ぜひ一度、お試しくださいませ。