おりものは、女性のからだの事を知るバロメーターです。
自分でも気づかない、疲労や病気などを知ることができます。

今日は、日頃から体調管理を意識している女性に、おりものの色で気づける病気のサインをお伝えしていこうと思います。

おりものの色が気になる!という時にもぜひ読んでくださいね。

おりものの役割と、通常の量や色・ニオイ

おりものの役割は主にこの2つ

おりものは、女性の身体のため、大事な役割があります。

・自浄作用
・受精を助ける

【自浄作用】
女性にとって大切な臓器、子宮や卵巣に雑菌・細菌が入らない様バリアの役割があります。また、もしも雑菌などが入って来た場合、体外に出す役割も果たしてくれます。

【受精を助ける】
おりものは、精子の侵入を助け、子宮までスムーズに届ける役割も持っています。

生理周期で変わる量

量は生理周期によって変化します。生理周期は、

「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」

という4つの流れになっています。

【月経期】
約3~7日間ほど。生理の間もおりものは出ていますが、経血と一緒に排出されています。

【卵胞期】
生理後から排卵までの期間のことで、約7日間くらい。この間のおりものには経血が混ざることがあり、少し茶色くなることがありますが、量が少なくさらっとしていて、色は白っぽいことが多いです。

【排卵期】
卵巣から卵子が排出される頃です。卵胞期後、約5日間くらいの期間になります。
排卵期付近のおりものは、粘り気があり10cmくらい伸びることもあります。ニオイはほぼなく見た目は卵白の様な感じです。

特におりものが粘り気を帯びる状態の頃が「排卵日」の前後と言われており、上記で紹介したように、おりものが受精を助ける役割を担っています。

通常、子宮内は細菌などから身を守るため酸性の方が強く、そのためおりものが酸っぱいニオイに感じることがあるのですが、弱アルカリ性の精子をスムーズに子宮へ届けるため、この時期のおりものは、アルカリ性に変化していきます。ニオイはあまりしなくなります。

【黄体期】
生理前のおりものは量が減って白く濁った状態になり、ニオイも少し強くなります。次の生理が近付くとまた量が増えてきます。

おりものは、子宮や膣内の分泌液の集合体です。通常は生理周期を問わず透明・乳白色ですが、空気に触れると酸化して色が変化します。

酸化すると、色は黄色っぽくなり、乾くとガサガサ、ポロポロといった感じになります。

ニオイはあまりしませんが、生理前後などに酸っぱく感じることがあります。

また、おりものは年齢によって変化があります。女性ホルモンの分泌が多い20代~30代が一番量が多く、年齢を追うごとに量は減っていきます。

 

おりものの色がヘン!?こんな時は身体の不調を疑って!

おりものの色は、透明~乳白色、また空気に触れて酸化すると黄色っぽくなるということをお伝えしましたが、体調不良・性感染症などによって変化することがあります。

どんな色になることがあるか、その色から考えられる体調の変化にはどんなものがあるかを見ていきましょう。

白っぽい色

疑われる病気:カンジダ膣炎

おりものの色は通常、透明~乳白色ですが、見た目がボロボロとしていてデリケートゾーンにカユミを感じる場合は、【カンジダ膣炎】の可能性があります。

カンジダ膣炎を発症すると、おりものの見た目はカッテージチーズのようなポロポロとした感じや、ヨーグルトのような塊などに例えられ、デリケートゾーンに強いかゆみを伴います。

カンジダ膣炎は免疫力低下などで発症することが多いですが、その他にデリケートゾーンの不衛生によって引き起こされることがあります。

カンジダとは空気中にもあるカビ菌です。
女性のデリケートゾーンは、汗、経血、おりもの、尿といった水分が多いとともに、タイツやストッキング、スキニーパンツなどで締めつけられムレやすく高温多湿。菌が繁殖する環境になりやすいのです。

通気性の良い下着や服装を心がけたり、生理用品をこまめに替えてあげるなどして清潔を心がけましょう。

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ピンク、赤、茶色、黒っぽい色

疑われる病気:子宮内膜症、子宮筋腫

卵胞期などの生理後や生理前などには、経血が少し混ざってしまう事があります。生理前後で、おりものの中にちょっと赤茶色が混ざっている程度であれば、あまり心配する必要はないでしょう。

黒っぽい色も、経血の可能性が高いです。血液は酸化するとどんどん黒くなっていくので、排出されずに残っていた経血が黒くなっておりものと一緒に出てくることがあります。

また、ごくまれに【着床出血】の可能性もあります。着床出血とは、妊娠超初期におこる出血のことで、生理開始予定日の1週間前くらいに起こると言われていますが、50人に1人くらいと言われるほどの確率です。

生理前後でもなく、妊娠の可能性もないがピンクや赤茶色のおりものが出る、黒っぽいおりものが続く場合、考えられるのは不正出血【子宮内膜症】や、【子宮筋腫】の可能性があります。

これらの場合、下腹部痛や腰痛を伴ったり、経血量が増えたりすることがあります。いつもの生理中よりお腹が痛い、経血量が多いという場合はこれらの病気を疑ってみましょう。

その他の疑われる病気:子宮頸管炎、子宮頸管ポリープ、子宮頸がん、子宮体がん

これらの病気の場合、おりものが悪臭に感じられたり、膿のようにドロッとしていたりと見た目にも通常とは違う事が多いです。
色と共に、ニオイや質感にも変化がある場合は、すぐに婦人科・産婦人科を受診しましょう。

 

黄~緑っぽい色

疑われる病気:トリコモナス膣炎、淋病、クラミジア感染症

おりものの色が黄~緑色っぽくなる、生臭くなる、泡立った感じになる場合は【トリコモナス膣炎】、膿が混ざった様な感じになる場合は【淋病】に感染している可能性があります。これらは、性感染症の一種です。

【クラミジア感染症】は、おりものの色やニオイに変化がない場合もあります。

性感染症は性行為から感染することが大半ですが、トリコモナス膣炎は、共用のトイレの便座・プール・お風呂場やタオルなどから感染することもあります。

こうした性感染症から、卵管炎、卵巣炎といった炎症を引き起こし、それらが悪化すると不妊、子宮外妊娠につながることもあります。

その他の疑われる病気:細菌性膣炎

【細菌性膣炎】は免疫力低下でおこる炎症で、おりものの色が黄緑色っぽくなることがあります。

性感染症を防ぐためには、性交時にはコンドームを使うなどの予防ができますが、共有スペースでの感染予防は次のような事を心がけるのはどうでしょうか。

★外出先のトイレなどでは、便座シートや便座クリーナーなどを使う。

★温泉やプールなどを利用した後は、出る前にシャワーなどで身体を洗う。

★タオルは自分専用のものを使うようにする。

★またシーツや布団など寝具も清潔に。

少しでも感染を防ぐため、試してみて下さいね。

 

性感染症を発症している場合、自分から他人へうつす可能性もあり得ます。すぐに婦人科・産婦人科を受診しましょう。
またパートナーからの感染も考えられますから、病院の受診を勧めましょう。

おりものは、ショーツを汚したりして嫌なもの、不快なものだと思うこともありますが、色やニオイで病気の早期発見につながることがあります。

上記のような異変に早く気付くためにも、日頃からトイレやお風呂などに入る時に意識して観察してみましょう。

 

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おりものは、女性にとって自分の身体を知ることができる大切なもの。いつもと違う色やニオイ、デリケートゾーンのカユミなどに気づいたら早めに処置しましょう。

また、免疫力低下などで炎症を起こすということもよくあることです。身体を休めたり、ストレスを溜めない様リラックスできる時間を作るようにしてくださいね。